山崎さんには生まれつき右手首から先がない。
それでも小中高と健常者と同じ野球チームに所属し、しかもレギュラーを張っていた。
ホームランも打てたし、守備もできた。なんで自分だけハンデが、という時期もあったが、ハンデがありながらも健常者よりもいいプ レーをすればすごいと思われる喜びの方が大きかった。
大学に入り障害者野球と出会った。
2014 年の障害者野球の世界大会(もう一つのWBC)では、中心選手としてチームを準優勝に導き、自身も優秀選手に選ばれた。
10 年以上夢中で続けてきた野球。
世界大会は栄光の舞台のはずだった。
しかしここでの経験が彼に衝撃を与えた。
障害者野球に限らず、障害者スポーツの認知度は低い。
このことを肌で感じたのだ。
世界大会であってもスタンドには空席が目立ったという。
一方でパラスポーツ(パラリンピック種目)はメディアでの扱いも大きい。
東京五輪の開催決定もあり、彼は決断した。
「やっぱり周りが評価してくれることで、自分が目指していることに誇りが持てるので。」
それでも小中高と健常者と同じ野球チームに所属し、しかもレギュラーを張っていた。
ホームランも打てたし、守備もできた。なんで自分だけハンデが、という時期もあったが、ハンデがありながらも健常者よりもいいプ レーをすればすごいと思われる喜びの方が大きかった。
大学に入り障害者野球と出会った。
2014 年の障害者野球の世界大会(もう一つのWBC)では、中心選手としてチームを準優勝に導き、自身も優秀選手に選ばれた。
10 年以上夢中で続けてきた野球。
世界大会は栄光の舞台のはずだった。
しかしここでの経験が彼に衝撃を与えた。
障害者野球に限らず、障害者スポーツの認知度は低い。
このことを肌で感じたのだ。
世界大会であってもスタンドには空席が目立ったという。
一方でパラスポーツ(パラリンピック種目)はメディアでの扱いも大きい。
東京五輪の開催決定もあり、彼は決断した。
「やっぱり周りが評価してくれることで、自分が目指していることに誇りが持てるので。」
2015年11月、パラリンピックトライアウト(パラ選手発掘事業)に参加し、やり投げを始めた。
やり投げでは健常者と同じ、長さ2.7m・重さ800gの槍を使う。
投擲競技の中でも比較的体格による力の差が少なく、技術的な面が求められる繊細なスポーツだ。
1試合(6 投)でも10mもの差が出ることもあるそう。
だからこそ日本人でも世界で戦える。
彼は世界を見据えてこの種目を選んだ。
彼自身、野球をやっていた頃から肩が強く、トレーニングも好きだったのでとても向いていた。
やり投げを始めて 4 か月で日本記録を更新。
それでもまだ世界トップの選手とは10mほどの差がある。
その差を埋めるためにも、まずは自己記録の更新だ。
そして東京パラリンピックとその次のパラリンピックでのメダル獲得を目指している。
今まで野球で健常者とともに戦ってきたのだから、同じ障害を持った人たちには負けちゃいけない。意地だ。
「1 cmでも 1 mmでも負けは負け。記録で勝ち負けがはっきりする魅力がありますね。負けん気が強いので。弱かったら負けるし、記録が出なければその過程が何か間違っている。やったらやった分だけ成果が出るというところが面白いです。」
やり投げでは健常者と同じ、長さ2.7m・重さ800gの槍を使う。
投擲競技の中でも比較的体格による力の差が少なく、技術的な面が求められる繊細なスポーツだ。
1試合(6 投)でも10mもの差が出ることもあるそう。
だからこそ日本人でも世界で戦える。
彼は世界を見据えてこの種目を選んだ。
彼自身、野球をやっていた頃から肩が強く、トレーニングも好きだったのでとても向いていた。
やり投げを始めて 4 か月で日本記録を更新。
それでもまだ世界トップの選手とは10mほどの差がある。
その差を埋めるためにも、まずは自己記録の更新だ。
そして東京パラリンピックとその次のパラリンピックでのメダル獲得を目指している。
今まで野球で健常者とともに戦ってきたのだから、同じ障害を持った人たちには負けちゃいけない。意地だ。
「1 cmでも 1 mmでも負けは負け。記録で勝ち負けがはっきりする魅力がありますね。負けん気が強いので。弱かったら負けるし、記録が出なければその過程が何か間違っている。やったらやった分だけ成果が出るというところが面白いです。」
現在は週に2 回やり投げの練習を行い、それ以外の時間もトレーニンクは欠かさず行っている。
パラスポーツはトレーニングも独特で、トレーニングをするための義手などもあるという。
トップクラスを目指すためのプロセスもトレーニングの質も健常者とは全く異なる。
そのためパラ選手にとって良い練習環境と良い指導者は欠かせない。
山崎さんも現在の東京国際大学卒業後の進路もより環境の良いところでやりたいと語る。
パラスポーツは平等に戦えるように障害の部位によってクラス分けされているが、 練習や合宿、大会では様々な種目、クラスの人とも交流があり、その面白さもあるそうだ。
パラスポーツはトレーニングも独特で、トレーニングをするための義手などもあるという。
トップクラスを目指すためのプロセスもトレーニングの質も健常者とは全く異なる。
そのためパラ選手にとって良い練習環境と良い指導者は欠かせない。
山崎さんも現在の東京国際大学卒業後の進路もより環境の良いところでやりたいと語る。
パラスポーツは平等に戦えるように障害の部位によってクラス分けされているが、 練習や合宿、大会では様々な種目、クラスの人とも交流があり、その面白さもあるそうだ。
山崎さんは選手として活躍しながら、イベントなどによるパラスポーツの普及活動も行っている。
パラスポーツを一般の人に認知してもらうことで盛り上げ、障害を持った人たちにパラスポーツをやりたいと思ってもらえるように、という想いがある。
障害を持っている人たちはふさぎ込んでしまう人も多い。
彼の活躍は、そのような人たちにとっても、間違いなく希望となるだろう。
「障害があっても素敵な世界にいけるんだよということを自分が頑張って伝えていきたいです。そのためにも自分のプレー姿やパラリンピックを目指していく過程というものを見てもらいたいですね。」
パラスポーツを一般の人に認知してもらうことで盛り上げ、障害を持った人たちにパラスポーツをやりたいと思ってもらえるように、という想いがある。
障害を持っている人たちはふさぎ込んでしまう人も多い。
彼の活躍は、そのような人たちにとっても、間違いなく希望となるだろう。
「障害があっても素敵な世界にいけるんだよということを自分が頑張って伝えていきたいです。そのためにも自分のプレー姿やパラリンピックを目指していく過程というものを見てもらいたいですね。」
「パラ選手というよりもひとりのアスリートとして見てもらいたいです。4年間積み重ねてきたものがやり投げの場合は10 分程度で終わる。そこはオリンピックもパラリンピックも同じなんですよ。そこにすべてをかけるプレースタイルを見せたい。そして自分以外の人に感動してもらい、喜んでもらいたいです。」
野球で間違いなく日本代表の中心にもなれる。
世界一をとれる。MVPもとれる。その自信はあった。
それらを捨ててまで東京パラリンピックという挑戦を選んだ。
メダル獲得こそが野球への最大の恩返しだ。
並々ならぬ覚悟がある。
彼の力強いまなざしは真っ直ぐ“東京”を見つめている。
野球で間違いなく日本代表の中心にもなれる。
世界一をとれる。MVPもとれる。その自信はあった。
それらを捨ててまで東京パラリンピックという挑戦を選んだ。
メダル獲得こそが野球への最大の恩返しだ。
並々ならぬ覚悟がある。
彼の力強いまなざしは真っ直ぐ“東京”を見つめている。
【 Profile 】
山崎晃裕 -Yamazaki Akihiro- 山村国際高校出身
現在 東京国際大学 3 年
実績
2014 年 身体障害者野球 WBC日本代表 WBC 準優勝 優秀選手
競技転向後
パラ陸上 やり投げ F46クラス
日本記録保持 54.48 東京パラリンピックでの金メダル獲得へ挑戦中。
山崎晃裕 -Yamazaki Akihiro- 山村国際高校出身
現在 東京国際大学 3 年
実績
2014 年 身体障害者野球 WBC日本代表 WBC 準優勝 優秀選手
競技転向後
パラ陸上 やり投げ F46クラス
日本記録保持 54.48 東京パラリンピックでの金メダル獲得へ挑戦中。
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